« 外国会社の登記(19) | Main | 渉外事件諸々 »

June 01, 2005

株主総会議事録は英文で作成してもよいか?

 「株主総会議事録及び取締役会議事録は、英語で作成するだけでもよいですか?」という質問をクライアントから受けた。外資系会社にはよくある質問である。当該会社は、株主も役員もすべて外国人で構成された株式会社である。

 結論として、内国株式会社の株主総会議事録及び取締役会議事録は、日本文で作成する必要がある。英文で作成された議事録は、商法が作成を義務付けている「議事録」(商法第244条第1項)には当たらない。というのが、通説であり実務である。

 その理由について、「実務相談、株式会社法2、新訂版」(商事法務研究会)P.1072は以下のように説明する。

 「商法は、日本法に準拠してなされる商取引関係を規制するものであり、会社法は、外国会社に関する規定を除き、わが国に営業の本拠を置いて営業することを目的とする会社の組織および企業活動を規制する法律ですから、同法は、これら内国会社の構成員(株主等)、機関たる取締役および監査役並びに会社の債権者等の利害関係人は、通常は日本人であることを予想しているものと考えられます。そして、議事録は、会社の機関たる株主総会または取締役会の議事の経過およびその結果を記載したものであり、株主、債権者等の利害関係人に公開すべきものであることからすると、法が特に外国文字を使用することを認める規定を置いていない限り、日本文字をもって記載する必要があると解するのが相当です。」

 注意すべきは、議事録を日本文で作成する必要があるのであり、議事録を英文で作成して、その日本語訳を作成しても不十分である。

 なお、外国会社の場合は、議事録作成等は、当該外国会社の本国法の規制に服する。英文で議事録を作成しても問題ない。但し、登記申請の添付書類とする場合は、その日本語訳を添付する必要がある。

|

« 外国会社の登記(19) | Main | 渉外事件諸々 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/67543/4366981

Listed below are links to weblogs that reference 株主総会議事録は英文で作成してもよいか?:

« 外国会社の登記(19) | Main | 渉外事件諸々 »