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August 23, 2005

改正商法下の「擬似外国会社」

 今般の商法改正では、新たに外国会社の定義規定が設けられた。

 「外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体であって、会社と同種のもの又は会社に類似するものをいう」(商法2条2号)。

 さらに「擬似外国会社(日本に本店を置き、又は日本において事業を行うことを主たる目的とする外国会社)」であることの法律効果も明らかにされた。

 擬似外国会社は、「日本において取引を継続してすることができない。」、これに違反して取引した者は、「相手方に対し、外国会社と連帯して、当該取引によぅって生じた債務を弁済する責任を負う。」(商法第821条)

 この規定により、擬似外国会社と言えども法人格が否定されるわけでなく、取引に制限が加えられる。

 さて、問題は、「擬似外国会社」に該当するか否かである。一時、外資系証券会社や証券化スキームのビークルとして利用される外国会社が、擬似外国会社にあたる可能性があるということで論議があった。これらについては、国会の附帯決議によって、一応不安は拭われた。

 しかし、参議院の審議の過程では、「脱法的なものを許さないという法の趣旨にかんがみ、日本における事業がその会社の存立にとって核心であり必要不可欠であることを要するという解釈が示され」(JuristNo.1295P.144)たが、実際は、正にこの解釈に当てはまる外国会社がたくさんあると推察する。理由は、わからないが、普通の事業会社でも日本に支店を設けるためだけに、本国やオフショアに会社を設立することが多い。外国での設立登記が完了次第、直ちに日本に外国会社の登記をするのである。このような場合、外国では、全く営業実体がないと思われる。

 証券化スキームのビークルとして利用される外国会社を擬似外国会社でないとすると、いったいどの場合に擬似外国会社に該当するのかが、不明だ。このような解釈がとられるとすれば、本条は、ほとんど機能しなくなるであろう。

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