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February 05, 2009

司法書士が暇な理由の一つ

昨晩は、「クレジット・デリバティブと証券化のコラボレーション」の著者である矢島剛氏のご講演を拝聴することができた。この講演は、BOND-BBTの同窓会が主催したものであり、同氏も同窓生である。

 

演題は、著書と同じ「クレジット・デリバティブと証券化のコラボレーション」である。クレジット・デリバティブとその証券化に関して、平易にかつ熱く説明していただき、これらの基本的な理解とともに、「金融」の果たす役割、重要性などを知ることが出来た。

 

CDO(債務担保証券)とは、クレジット資産を証券化した商品のことである。また、原資産(CDOの場合は、クレジット資産)に関して、派生的に生じる金融商品がデリバティブである。狭義のCDOにおいては、クレジット資産とは、企業向け債権のことである。

ところが、リスクヘッジの目的などからCDOの原資産が拡大してきた。原資産に、クレジット資産の他に、不動産やクレジット・カード債権等のいわゆるABS(資産担保証券)を加えて、再証券化したものがCDOオブABSだ(広義のCDO)。

 

サブプライム・ローンが組みこまれた証券化商品というのは、このCDOオブABSの範疇に属する。サブプライム・ローンの予想外のデフォルト率が、このCDOオブABSの資産としての価値を劣化させた。

 

いわゆるサブプライム・ローンの問題の深刻さは、あたかも腐った肉を他の質の良い肉と混ぜ合わせてひき肉を作り(再証券化)、これを世界中に売りさばいたことにある。世界中に売りさばかれたひき肉の中から良い肉と腐った肉をより分けて食べることはとても難しい。

 

我々、司法書士は、ABSの組成のところで、SPCが資産を取得する場合に、関与することになる。ABSの組成が少ないのだろう。今は、この関係の仕事は、ほとんど無い。ABSの組成は、金融が行われることであるから、これが少ないということは、金融が少ないことを意味する。そして、金融は、実体経済と表裏の関係にあるから、実体経済が停滞していることを暗示している。

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